しばらく京都にいた話
概要
ちょっとした休みがあったのでいつもより少し長い時間で京都に行ってきた。
(この放送はディレイ放送でお送りしております)
本文
新型コロナウィルスは少し落ち着いて来たところですが、世間での旅行欲はまだまだ以前の水準には至らないところであり、その需要の低さを反映してか各地、とくにインバウンドの割合が高い街ではホテルの価格が軒並み下がり信じられないような状況になっている。
こと京都に至っても以前はオーバーツーリズムの代表都市に上げられるくらいに観光客が押し寄せ、人のいない景色を撮ることは不可能なくらいにどこに行っても観光客にあふれていた景色が一転、閑古鳥がなく状況にまで観光客が減ってしまう自体になっていると聞きく。実際に京都にできたてのホテルでは5,000円を切る価格になるなどかなり安価に泊まれる状況となっていた。
ということはつまり、これは京都観光のチャンスなのである。正直京都や歴史の知識よりもインターネット雑学のほうが多かったあの少年時代、金閣寺をバックに集合写真を撮っていたあの頃以来の京都観光チャンスが生まれたのである。あの頃よりも知識は増え、色々な物語を通じて自分の中の聖地となった場所も多く「そうだ、京都いこう」が降りてきました。
ホテルと交通手段
メインとなるホテルは、少し長い期間滞在することと、サーバーのお守りが必要になったときにインターネットが確実に必要になるためキッチン・インターネット付のホテルをメインに探した。価格面、設備、立地などを勘案した結果、東急ステイ新京極店を旅の拠点とした。京都の繁華街である四条河原町近く新京極商店街にあり、著名な寺社が多くある東山区にもアクセスしやすいこともありここに決めた。
コロナ下で安くなったのはもちろんホテルだけではない。公共交通機関もまた需要が減り安くなっていた。土曜日朝の飛行機は直前でも羽田-神戸で9,000円で、また神戸-京都の移動も阪急の株主優待が250円で投げ売られ、ぷらっとこだまを使うくらいの価格で神戸観光をした後、京都に行くことができるため神戸経由で京都に向かうことにした。帰りはe5489で富山-東京の新幹線を予約したため、京都〜金沢〜富山を高速バスで移動することにした。この方法で約13,000円とぷらっと+3,000円で富山観光までつけられると考えるとお得である。
京都での滞在
絶対これがやりたい、ここが見たいというものはなかったものの、
- 京都の地のものを自炊して食べる
- 普段人がいっぱいで諦めていることをする
の2つを主目的として滞在することにした。あとは野となれ山となれ、朝起きたら行く場所を決め、ふらりと出かけて行くスタイルとした。なんて行っても、まだ残暑厳しい京都の街を歩くのは辛いし、早く起きて朝方観光地を回って部屋に帰って昼ごはんを食べて寝るのが最善と判断した。
とりあえず、ホテルに着いてまずは何が必要なのか確認を行った。
滞在型のホテルだけあって正直申し分ない設備である。キッチンは流し台の下に水切りやIH、ミニ冷蔵庫、お皿、コップ、スプーンとフォークがあり、フロントで申し出ることで包丁、まな板、水切り、洗剤、スポンジ、鍋、お玉、鍋、キッチンペーパーを借りる事ができる。ある日の台所の風景が下の写真である。
しかし、料理を作る上では鍋にひく油、塩、だし、混ぜるための木べらや菜箸、ご飯を食べる時用の箸などがなく、スーパーや100円ショップで調達した。1000円ちょっとなので購入してもいいが、お気に入りの調味料があるのなら小分けにして持ち込んでもいいかなと思った。おそらくこの設備ではスープなどの料理を想定していたのだろうか。。。ちなみに汚れるので油を多く使う料理や、換気扇は無いため匂いの強い料理はできない。
この設備でできた料理はこんな感じである。
意外と美味しいものができた自信はある。全部ビールの当てには最高だった。この他にも麻婆茄子やシンプルな朝食などを作ったりしていた。食料品は目の前の高島屋の地下、寺町のフレスコ、駅前のイオンで調達した。またお酒も充実している京都であるので、お酒も適度に調達した。例えば京都市役所直結のゼスト御池にある「京の酒処1038」、イオンモール京都内の「浅野日本酒店KYOTO」、京丹後の地のものを取り扱う「丹後TABLE」で調達した。いずれも地のものを取り扱う店であり、また店内での角打ちも可能だ。
観光は主に5-6時に起床し、早いところで7時には寺や神社が開くため開門時間に合わせ向かった。四条河原町から平安神宮まであるいて30分程度だし、3時間もあれば四条河原町〜八坂神社〜清水寺〜四条河原町と歩くこともでき、かなり観光の幅は広かった。ただ、東山区内は近かったもののやはり反対の嵐山は遠く、バスで大体30分強かかりエリア内でも少し歩き回るので観光するにはやや時間が必要だ。また出町柳までは簡単にでられるので鴨川デルタを眺めたり、下鴨神社に参拝することは簡単だが上賀茂神社や鞍馬神社まで行くと結構な時間を要すした。特に鞍馬神社は朝のバスの時間が遅いこともあり、帰ってくるのは昼近くになってしまうこともあり断念した。
朝は鴨川沿いをのんびり歩いたり、嵐山の竹林で写真を撮ったり、まだ観光客が多くない寺社仏閣に行き心を清める。完全に優雅な朝である。
朝方だったことに加えて、外国人観光客もおらずかなり撮影をしやすい環境であった。ゆっくりと京都観光ができる機会はCOVID-19が落ち着き、外国から観光客が戻って来ると再び難しくなるのでは無いだろうか。いやむしろ、国内からも観光客の客足が重いこのタイミングは観光のタイミングに最適なのかもしれない。ただし、感染症対策を万全にしてだが。
困ったこと
調理を中心に滞在中いくつかの点で困ったことがあった。基本的には自分の期待が高い所にありホテル側の考える用途に合っていなかったと思う。
レンタルされた鍋が非常に焦げやすかった
今回ホテルで借りた鍋がそもそも炒めものをするものでは無いことは承知であったものの、朝食の目玉焼きですら焦げ付いてしまったので非常に困った。加えてお玉しかなかったので油と木べらを買って対処することにした。幸い、焦げは落としやすいものであったため、洗い物は非常に楽であった。
パンが焼けない
トースターはもちろんなく、鍋で焼くしかなかったのだが鍋が小さくパンを何枚も同時に焼くことができず、半分に切り4回に分けてパンを焼いた。この鍋で(無理やり)焼くのであればロールパンやエッグマフィンがいいだろう。
思ったほど京野菜は売ってない・もしくは調理法がわからなかった
当たり前の話であるが、野菜には収穫期や旬がある。年中食べられるわけではないものがある。それを考えれば店頭に並ぶ京野菜はそう多くないことは想像に固くなかった。おそらくちゃんと購入したのは賀茂茄子、九条ねぎ、万願寺ししとうくらいだろうか...もしくは行った店がよくなったのだろうか。根菜類は売っていたとしても煮物にしなければいけないなど一定のハードルが合ったため、無意識のうちに避けていたのかもしれない。
昼間は暑い
今年の京都は最高気温37℃に届くほど暑い日が多く、とても昼間に外へ出かける気など起きなかった。まぁそれ故に、昼間から部屋でゴロゴロしていたわけだが。
さして観光に影響を与えるものではないが(暑いこと以外)地味に調理には困ってしまった。油はねを考えるとフライパンは使い辛いが、野菜を炒めたりしようと思うと焦げ付かないものが欲しい所である。(繰り返しにはなるが、おそらくそういうことはしてほしくないというホテル側の意図的なチョイスに感じる)
良かったこと
ホテルから100円ショップやコンビニ、スーパーが近かったこと
やはり京都市のまちなかとあって、買い物の類には困ることがなかった。 おおよそ5分圏内にはなにかしらあったし、錦市場もすぐなので買い物をしてホテルでつまみにして飲むこともできたかもしれない。
交通の便、寺院へのアクセスが良い
どこへ行くにもバス・電車があり、また徒歩圏内に著名な寺院があるため観光の拠点としてかなりありがたい場所だった。基本的には乗換なしで行ける。(ただし京阪の駅は鴨川の向こうで若干だけ遠かったが)基本的には用事は無いが、京都駅へのアクセスが微妙にしづらい点くらいが問題だろう。
洗濯機・ミニキッチンが付いていたこと
このホテル最大の特徴だとは思うが、洗濯機とミニキッチンがあることで部屋から出ることなく必要なことを行えたのは大きいだろう。特に夜な夜な飲みあるかずに部屋で自炊して飲むことができるので、課題な出費を抑えられたはずである。また朝、散歩から帰ってきたときに汗がすごく、そのままにすると服が臭う可能性があったため、すぐに洗濯ができこの点も個人的に良かった点である。
ホテルのインターネットが比較的快適だった
ホテルの有線LANにWiFiをつないでインターネットに接続していたが、基本的に不満になることはなかった。(Twitterやブラウザと軽くyoutubeくらいだが)
スーパーの地元の薬味や惣菜が豊富
これは自分の居住地域にあるスーパーとの比較になるが、近くのスーパー(FRESCO寺町店)に七味や山椒など京都の薬味があったことはかなり嬉しい点だった。また同スーパーの惣菜も豊富で、自炊する気がない場合はこれらを買ってご飯とすることもできた。
まとめ
なんとなく京都に滞在したいという欲はかなり満たされた内容だった。特に地元野菜を使った自炊や、地ビール・地酒での晩酌など、お試し京都生活には十分すぎるほどのものだった。同時に朝から動くことで十二分にも観光ができたので生活・観光両面で京都を満足行くまで楽しめたと思う。正直な所、また季節を変え同じ様に京都に行きたい所である。